不安な日常

おはようございます。

 

世界を見渡すとまだまだ平和が確立されていないことに気づきます。国、部族間の紛争、特に国内での内戦が世界の中には存在します。

 

昨年、日本に一時帰国された「イエスのカリタス修道女会」のシスターマリアボスコ下崎を学校にお招きして、有志の諸君に南スーダンの状況をお話頂きました。シスターは南スーダンで宣教活動、難民援助活動を行っています。

 

年が明けた1月9日シスターは日本のサレジアンファミリーに向けて彼女が体験している南スーダンの状況を説明した手紙を送ってくださいました。  南スーダンが独立した時にはともに戦ったディンカ族とヌエル族ですが、昨年12月5日におきたクーデターの後、ディンカ族の兵士によるヌエル族の人たちへの殺戮が始まったそうです。そのために国連施設には多くの難民が避難しているそうです。シスターはその国連キャンプの一つで奉仕活動をしているそうです。
ヌエル族の多くの人々にとっては国連キャンプのみが身の安全をはかれる唯一の場所で、自分の村が国連施設から見える程の距離であっても、この施設を出たら、どこかに隠れているディンカ人に殺されるのではないかと恐れ、自分の村に帰ることはできないそうです。

 

一方人々の中には平和的解決を目指しヒューマンチエーン(人間の鎖)という行進や祈りを唱えながら、赦しや平和を求める平和への前進を起こそうとしている人もいるそうです。
憎しみという感情がこれだけの負のエネルギーを持ち、多くの人々を恐怖と悲しみにおとしいれることができるのです。私たちも南スーダンの人々を思い起こし、祈りたいと思います。

 

鳥越政晴