アンパンマンと福音のメッセージ

今かかっている曲は・・・みなさんがよく知っている「アンパンマンのマーチ」ですよね。

 

アンパンマン、正義のヒーローが悪いことをするバイキンマンをやっつけるシーンが印象的ですね。

 

さて作者やなせたかしさんを少し紹介します。1919年東京都に生まれたやなせさんは家庭的に恵まれず、幼いとき父親が亡くなり、お母さんとは離ればなれ、弟さんは太平洋戦争で戦死されたそうです。家族を失った悲しみと孤独の中、やなせさんは終戦を迎えました。敗戦を機にそれまでの正義の戦いは悪となりました。正義は悪となる。まさに価値観の逆転でした。その中で彼は決して変わらない正義とは何かと自問を繰り返したそうです。そして傷つくことなしに正義は行なえない。自分を犠牲にしてまでも目の前の飢えた人に一切れのパンを差し出すことが正義だと彼は悟りました。自分を食べさせるヒーロー・アンパンマンにはこのようなやなせさんの孤独、飢え、悩みが原体験として存在していたのです。そんなやなせたかしさんがアンパンマンのストーリーに込めたメッセージは単に「正義は悪に勝つ」といった二項対立的な世界観ではないことが分かると思います。

 

ところで・・・パンである自分を与えるヒーロー、あれっ、どこかで聞いたことのある展開ですね。やなせたかしさんがクリスチャンであったかどうかはわかりません。でもやなせたかしさんが伝えたかったこと、アンパンマンの生き方は、「私は命のパンである。私を食べるものは永遠に生きる」といったイエス様、人々の救いのために自分の命を捧げたイエス様のメッセージと重なるところがあるのではないでしょうか。

 

私たちも「なんのために生まれて なにをして生きるのか」というアンパンマンの問いに答えていきたいですね。それによって私たちもパン種となるわけです。