おはようございます。

今年の学校目標「越境」にちなんで、古今東西いろいろな人についてお話ししてきましたが、今日は私が学内で見た「越境」についていくつかお話ししましょう。

 

一つ目は鉄道模型部のジオラマです。現在本館2階、受付前のスペースに展示されています。全国大会で受賞したことも納得できる素晴らしい出来です。サレジオらしいと思ったのは「活気ある東南アジアの街と鉄道」というテーマ。フィリピンやタイで見かけるような街並みが再現されています。

 

聞くところによると以前フィリピンの語学研修に行った折に体験したマニラのスラム街にインスピレーションを受けた、ということです。あえて東南アジアの、そして庶民の生活の貧しさをモチーフにした点がミッションスクールらしいと感じました。完成度もさることながら着眼点が、ジオラマを見た人にとっては大きなインパクトを与える作品、まさに自分だけでなく、見る人を「越境」に誘う傑作だと思います。

 

あともう一つはカト研主催のフェアトレードコーヒー販売です。フェアトレードについては皆さん知っていると思うので、今回は少し舞台裏を。実はカト研では販売促進を狙いコーヒーのネーミングを考えました。その名とは「ボスココーヒー」。由来はもちろん我らがドンボスコです。

 

しかしサントリーのコーヒブランドには「ボス」がありそれと音的に被ってしまいます。プロジェクトとしてはあくまでもドンボスコからのネーミングを真剣に考えていることをサントリーに説明しながら、ボスコーヒーの名称使用許諾をお願いしました。コンプライアンスという視点からサントリーという大企業を向こうに回しあえて交渉する真剣さがそこに感じられました。

 

結果は . . . 残念ながら断られてしまいました。しかし自分達で企画し、ステークホールダーとしてサントリーを想定し、交渉に当たった、という姿勢はとても意味のあることですし、今回はうまくいかなかったにしろ、将来につながる大きな経験だったと思います。「なんとなくやってみたい」を形にするためにはこのような面倒臭いと感じるようなステップを踏まなければならない、これも「越境」の一つの具体的な形でしょう。

 

学内にも「越境」を実現するいろいろな種が散らばっています。現在中3の諸君がサレジアン改革を総合の時間で取り組んでいます。ぜひこれも「越境」の機会としてチャレンジしてください!いいものがあれば学校として採用したり、実現に向けてお手伝いしたりしますよ!