『地の塩 世の光』(25歳の男づくり)

来たる1月31日は、ドン・ボスコの記念日です。
   
ドン・ボスコの有名な言葉は、『Da mihi animas, cetera tolle.』(全てを取り去り、私に魂だけを与えたまえ)があります。この言葉の背景には、聖フランシスコ・サレジオの「魂に生きる力を与える教育をする」という考え方がありました。魂の教育からドン・ボスコ特有の予防教育法が誕生していきます。ドン・ボスコが目指したのは、青少年を「社会に貢献できる人間」に成長させることでした。それを表現している聖書の箇所が、マタイ福音書5章13節からの「地の塩、世の光」という箇所です。
  

イエスは、自分に従っている弟子たちに言います。
『あなた方は、この地上に住んでいる人々にとって、塩のような存在です。』
『あなた方は、この世界の光のような存在です』

  
塩は人間が生きる為に必要な要素です。その役割は多種多様です。味わい深さ、ものを清める、腐敗防止、その状態を維持させる、など様々な分野で多岐に渡っています。その内面性は、ある意味、人生の薬味、スパイスのよう要素を持っていると言えるでしょう。その内面の良さを維持していくには、私の教え(真理)を聞いて歩むことが大切ですよと、教えています。
   
もう一つの表現である「光のような存在」とは、人間の在り方を示しています。『光』は照らすもの、輝くものという見える形で影響を与える在り方と考えています。『光』には様々なものが考えられます。例えば、暗闇の中で「安心」を与えてくれる『ろうそくの光』。周囲を照らして自分の立ち位置を教えてくれる『蛍光灯の光』。遠くの方を照らして航行の安全と位置を教えてくれる『灯台の光』。暖かく見守り続ける『太陽の光』など。様々な在り方をしながら他者に、社会に貢献していきます。
   
それぞれの成長段階の中で、「生きる糧」を学び取り入れていけば、今の成長の段階で、すでに影響を与えている存在になっているのかもしれませんし、これから、そのような人間に成長していくのかもしれません。何よりも、皆さんの内には「塩である要素」と「光である要素」はあるのです。
   
サレジオ学院で育ちながら25歳のスタート地点に立った時、皆さんはどんな男になっている事でしょうか。楽しみですね。