人生を歩む中で、良い模範となる尊敬できる先人がいれば、それを見習うことはとても良い事です。先人を真似ていると、自分のオリジナルだけでは見つからない新たなセンスや方法を学ぶことが出来ます。それによって、自分の殻を打ち破り、一歩先んじることが出来ます。

 

尊敬できる先人を褒めることも大切です。きちんと言葉にして「素晴らしい」と言い続けることです。これが学ばせていただいたお礼であり、「ありがとうございます」という感謝の気持ちです。

 

ドン・ボスコは、青少年教育を事業として立ち上げていきましたが、その方法は模範的な尊敬する先人から学んでいます。故郷の聖人だったフランシスコ・サレジオの宣教方法を真似ました。誰でも理解できる簡単な話を作ること、出版を通して多くの人々に伝える方法、垣根を作ることなく誰とでも話し合う姿勢などです。感謝とお礼の意味で、作った修道会の名前をフランシスコ・サレジオ修道会と名付けています。

 

また、オラトリオの創始者フィリッポ・ネリ神父の手法を真似て、オラトリオに子供たちを集めて宗教教育だけでなく、子供たちのニーズに応じた教育を施していきます。学校制度が十分でなかった時代や地域ではオラトリオに子供を集めて、そこから教育事業を始めています。(当時の一般的な神父と異なり、かなり型破りな神父になった。)

 

更に寄宿舎では、不安な日々を送る子供たちに良い眠りにつかせるために、ドン・ボスコの母親が寝る前に短い話「ボナ・ノッテ」を子供たちにしていました。母親亡き後は、その習慣をドン・ボスコが引き継ぎ、更にその後継者たちが引き継ぎました。

 

子供たちの教育に良いと思えるものは、誰かが行なっていても、どこかの学校で実施していても、それを取り入れて活用することに躊躇しないのは、ドン・ボスコの影響かもしれません。

 

ドン・ボスコの後継者である皆さんも良い模範があれば、そこから学んで自分の殻を打ち破って、一歩前を先んじて、人生を歩んで欲しいと思います。

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