嵐に巻き込まれ、荒海に投げ出された16歳の少年漁師。体力も限界に近づいたとき、運よく大きな枕ぐらいの木切れを見つけ、命拾いをします。救助されるとすぐに意識を失いましたが、目覚めるや否や船長を探し出し「あの木切れを取りに戻ってください」と懇願します。夜の太平洋、荒波の中2時間もたって、そのようなものが見つかる訳がありません。燃料にだって限りがある。

 

「助かっただけでもありがたいと思え!」と叱り飛ばす船長に、それでもしつこく懇願するものですから、最後には船長が折れます。「今、僚船に燃料を積んでくるよう無線で指示した。」

 

船長が船を元の海域まで戻し、夜の海をライトで照らしていると、なにやら光るものが見えます。それは、なんと救命筏。6つの命が救助を待ち続けていたのです。

 

この一連の出来事を通して、この少年は神の存在を確信するようになりました。しかし、・・・なぜ。彼は、一体どこに神を見出したのか。あれほど望んでいた木切れは見つからなかったというのに。

 

答えを急がずに、じっくりと考えてみてください。神との出会いを恐れたりしないで。