今日は『イソップ物語』から。

ある親子がロバを売るために市場に向かっていると、「せっかくロバがいるのになぜ乗らないのか」と言う人がいます。ナルホドと思い、父親は息子をロバに乗せますが、今度は別の人が「若者が楽をして、父親を歩かせるとは何事か」と指摘。それではと父親がロバに乗っていると、「自分だけ楽をして子供を歩かせるのか」と、また別の人。仕方なく、二人乗りに変えたところ「ロバがかわいそうだ」という人が…。とうとう二人はロバを担ぐことにしますが…っと、このくらいでいいでしょう。

「この話の教訓」は様々語られていますが、ここでは「人の意見に振り回されてはいけない。主体性をもって、自分でも良く考え、判断することが大切」としておきましょう。ところで、主体性をもって自分で考え、判断するにはどうしたらいいのでしょうか。今日は、三つのアプローチを紹介します。

第一に、知ること。考えたり判断したりするには情報が必要です。ところが、悩める人々の多くが情報不足。思考や判断の材料を持ち合わせず、感じたり反応したりするのが精一杯。出口がありません。繰り返します。まずは知識です。

第二に、技術を磨くこと。「考える」と言うのは活動の一つですから、そこには技術が存在します。技術は実践で身に付き、反復で磨かれる。とにかく自分で考えて見よう。あなたが自分の考えだと思わされている「全ての当たり前」を疑うところから始めてみよう。

第三に、覚悟を決めること。自分で考え、判断したことについては責任が生じます。いい加減な判断をしておいて責任は逃れたい…そんな覚悟の無い人間に育って欲しくはありません。

今日のポイントは三つ。知識・技術・覚悟です。これをもとにして、自分でアレンジしてみて下さい。