昨年、榎本神父の生まれ育った家庭におけるローカル・ルールを紹介し、その役割についてお話をしました。教室に掲示してもらいますので、後で読んでみてください。

 

今日はもう一つ、ローカル・ルールご紹介します。それは「複数で一人を叱らない」というもの。父親がわたしを叱るとき、母親は口を出しません。母親がわたしを叱るときには、父親は口を閉ざします。兄がわたしを叱るときには、両親は黙っています。何だかわたしだけがやらかしている印象ですが、ま、その通りです。

 

家族は強い絆・強い信頼関係で結ばれています。君たちが親に対して生意気な口を利けるのも「その程度では壊れない」という家族の絆の強さに、言わば甘えているからです。その家族の絆を守るのが、上記のルール。家族の中で複数の人から攻撃されたら、逃げ場がありません。誰かが注意をするなら誰かは寄り添うことで、家庭が本来「憩いの場」であることが伝わって行きます。

 

ところで、昨今のネットの世界では、意見の違う人に対し寄って集って攻撃したり、正義を振りかざて逃げ道を塞いだり、レッテル貼りをして人格を否定したりする行為を良く目にしますが、これらはプロパガンダ、つまり、人々の考え方を押し込めようとする行為であると気付いてください。サレジアンであれば、悪意あるプロパガンダに影響されることなく、寄り添うことで相手に良い影響を与える術を身に着けて行きましょう。