誠実さをテーマとした話の「枕」によく使われる有名な逸話。

 

アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントン。子供のころ、父親の大切にしていた桜を切ってしまうが、この過ちを素直に認めたところ、父親はすぐに彼を赦してやった。なぜか?

 

誠実さ・反省・謝罪・赦しの関係を考えさせる良い題材ですが、ジョークの世界では「ワシントンが、まだ手に斧を持っていたから…」となり、少々ブラックです。

次は、榎本神父が高校生の時の体験。映画の話をしていて壁に激突するシーンを体現したのですが、やけに衝撃が少ない。嫌な予感とともに振り返ってみると、石膏ボードの壁に大きな穴が…。ウン万円の弁償を覚悟しつつ担当の先生に謝罪に行くと、先生は「本当はウン万円かかるが、君が正直に申し出てくれたのでウン千円でいいよ」と大幅に免除して下さったのです。まさに仏、いや、神?

 

これは、罪の意識から解放される体験でもありました。あの時、自分に正直に行動できていなければ、赦されることも自分自身を赦すこともできず、長く重荷となったでしょう。あるいは、もし謝罪しても赦されなかったとしたら、それも辛い体験です。ですから、この先生には本当に感謝しています。私たちは、このような寛容な人々に支えられ、おおらかな人≒赦せる人へと変えられていくのです。そして、このような人に、サレジアンならなれると思うのですが、いかがでしょう?