2023年11月16日

「ごまだんご」のプラモデルにおったまげた——忍耐強く生きるために

 「ごまだんご」を食べたことはありますか。少しかための小麦のきじに、たくさんのごまが散りばめられており、油であげてある御菓子です。きじのなかにはあんこがたくさんつめられています。あんこの甘さと香ばしい油とかみごたえのあるごまが絶妙に調和する逸品。

 

 いま、「ごまだんご」プラモデルの予約がはじまっています。このプラモデルの情報を見つけて、おったまげました。まさに「ごまだんご」そのものだからです。4個の基本パーツと900個のごまのパーツが組み合わさって「ごまだんご」が完成します。900個のプラスチックでできたごまの配置も精密に定められており、完成させるには、かなりの忍耐力が要求されます。900粒のプラスチック製のごまを接着剤で指示通りにはりつける作業は、おそらく挑戦者に気が遠くなるほどの苦労を強いることでしょう。わずか4㎝のプラモデルの表面に900粒のごまの部品をはりつけるめんどうな作業をするために2000円以上も支払うことはあほらしい時間の無駄かもしれません。しかし「ごまだんご」がわざわざ商品化されているのは、凝り性で物好きなプラモデル製作者の執念のなせるわざなのかもしれません。

 

4個の基本パーツは、おわんのような黒色の半円形の2つの部品とオレンジに近い茶色のおわんのような半円形の2つの部品です。まず黒い2つの部品をつなげると黒いあんこの形になります。そのまんまるのあんこの形の外側に、あと2つのオレンジの部品をかぶせてつなげると、「ごまだんご」の本体が完成します。あとは、その本体に900個のごまのパーツを接着剤で張り付ける作業がつづきます。しんどいので、私は予約しません。忍耐強く生きる訓練をしたい人に、おすすめします! なお、「ゴミ」プラモも発売されました。紙をくしゃっとまるめたときの形です。すごい発想です。おったまげた!

 

 ※『ごま団子プラモ』全高40㎜、1/1スケールモデル(組み立て式プラスチックモデル)。2024年3月以降発売予定。秋東精工株式会社、2410円。  「ごま団子プラモ」リンク

 ※Studio Syuto+無駄づくりコラボ企画『ゴミプラモ』全高40㎜、1/1スケールモデル、2023年、1540円。  「ゴミプラモ」リンク