朝の話|鳥越校長

2026年02月24日

「没」となったアイデアが結果のクオリティを生み出す<没に没入!>

 先日プロダクトデザイナーの佐藤オオキさんとクリス智子さんが対談をされていました。テーマの一つが「没」というものでした。「没」とは商品開発のプロセスの中で日の目を見ることのなかったアイデアのことです。「面白いかも」と思える発想でも結局色々な問題が出てきて商品化にまで至らなかった案が数多くあるそうです。年間400を超えるプロジェクトを抱えているデザイナーの佐藤オオキさんには一体どれくらいの「没」となったアイデアがあったのでしょうか。

 佐藤さんのおっしゃりたいことは、プロダクトデザインのクオリティを支えているのは「没」の数なのだ、ということでしょう。結果として最適なものが残るなら、「没」になった選択肢が多いほど最後に残るものは素晴らしいはずです。

 そういえばサレジオ高専でデザインを専攻している学生さんがこんなことを言っていました。「こないだの課題は時計のデザインだったんだけど先生からは『明日までに違った機能や目的の時計を最低20描きなさい』って言われたんだ」と。20も違った時計をデザインし、でも残るのは最終的にはたった一つ . . . そもそもみなさん違った時計のデザイン20通りも作れます? どうやらデザインの世界ではこれが基本だそうです。とにかく発想が豊かでないと20もアイデアで出てきませんよね。デザインのプロセスを知ると「没」の数が実は結果となるプロダクトのクオリティを支えていることがわかります。

 「没」になったアイデアの意味、失敗した経験の意義、実はあるんですね。それならば「失敗の経験」も大切だし、失敗することのハードルも下がってきませんか? 逆に「おっ俺、試験失敗した。よっしゃこれ成長じゃん」。失敗は成功のもと、「没に没入しましょう!」

 ちなみに私の今日の話にはこれ以外に「没」ネタはありません。毎回こんな感じなので私のネタ帳は一向に増えません。道理でクオリティが上がらないわけです。

イラストは鳥越校長がChatGPTで作成しました。

このページのトップへ