2025年6月全校集会(校長講話より)

始業式の話でサレジアンの特徴をルーブリックの結果から紹介しました。

優れている点:感謝する心、他者を受け入れる心(受動)

もうひと頑張りする点:「手を差し伸べる」「他文化に触れる」(能動)

皆さんは受動的価値観 (Passive)が優れているから、それを土台にしてさらに能動的価値観(Active)にチャレンジしよう!そしてそれを「自主・自律・能動」をスローガンとしました。皆さん、この2ヶ月間、「自主・自律・能動」を意識して自分の行動に落とし込めましたか? 実現に向けて抗いましたか?

さぁ体育祭ですよ!体育祭って結構大切な行事ですよね。それは皆さんが輝くとき、青春を謳歌する時です。体育祭は「自主・自律・能動」の時です!

また体育祭は「伝統」と「革新」が結び合わされる時、「伝統」と「革新」の邂逅の時です。これまでの先輩の作り上げてきたこと、つまり「伝統」に感謝しつつ、さらに体育祭をより良いものにする「革新」のチャレンジをするわけです。

「伝統」と「革新」は矛盾しない!どうして?実は「伝統を重んじる」と「革新する」は同じ行為です。「伝統」も「革新」も問われている課題への自分なりの答えだからです。「伝統」も「革新」もともに発展的であり、「問う」という行為です。

体育祭の問いとは何でしょうか?当然「体育祭をどうしたか?」ですよね。「体育祭をどうしたいか?」と問われたことに対する答えの積み重ねが「伝統」、そして「体育祭をどうしたいか?」と問いへの今年の皆さんの答えが「革新」です。「伝統」も「革新」も同じ行為、つまり「問うこと」だということが分かりましたか?「問い」に対するしなやかな「答え」という智の集合体、これです。実はこれは解釈学という分野でガダマーという哲学者が言っている事です。この場にガダマーがいたら皆さんに何ていうでしょうか?「自分たちなりの答えを出そうとしていますか?」

今年で体育祭は17回目を迎えます。つまりこれまで16通りの「体育祭をどうしたいか?」への答えを先輩は出してきました。伝統を重んじるのであれば、その先の、つまり革新としての皆さんの答えがないとダメですよね。今度は皆さんの番です。皆さんなりの答えを待っています。

これまでの伝統に感謝の気持ちを持っていますか?持っていると言いながら全く同じことを踏襲してしまったらそれは自己矛盾です。ぜひ皆さんの革新を真剣に実現してください。それが「伝統」対する感謝であり、リスペクトです。革新であるよう「抗って」ください!

IMG_0052 (1)