朝の話|榎本神父
2026年02月21日
困難の旨味
ドン・ボスコの学校で実践されている「予防教育」。無理やり一言で説明すれば「困難を乗り越えていく力を身につけさせる教育」でしょうか?よくある勘違いが「予防なのだから、予め困難を取りのぞくことでは?」というもの。しかし、それでは「教育の機会」を失うことになります。これからも、困難な場面は必ずやって来る。それらを完全に取り除くことなんてできません。サレジオでは、敢えて困難をデザインして生徒の前に置く…などという手の込んだ教育もやっています。
もっとも、態々デザインされなくても、みなさんの日常生活は困難の連続でしょうか。中には、自分の力では乗り越えられないような「強烈な困難」もたくさんあるでしょう。しかし、そのような場合には、友達、ご家庭、先生方が「一致協力して」みなさんを支えてくれます。それがサレジオの「教育共同体」です。
とは言っても、実はこの共同体も常に未完成です。一部のメンバーが、その理念を理解・共有できていないとか、一致協力できない残念な場面もある。それでも、自分たちが家族であると信じて、そこから成長していくのがこの共同体の美味しいところです。欠けたところを指摘して誰かに改善を求める、その先に一歩踏み込んで、「その人のために何ができるのか?」を考え始める。いいじゃないですか。
これから先、ご家族や先生方、そして友人など、頼りになる人が、いつでも、いつまでも、そばに居てくれるわけではありません。だから、困難を避ける道を選ぶよりも、困難に立ち向かって、それを克服する力を身に着けて下さい。サレジアンならきっとできる。信じています。
