今日は ”whataboutism” についてご紹介しましょう。これは、自分が批判されたときに「では、〇〇についてはどうなんだ?」と言って相手を批判して、自分の問題を棚上げにする論法。つまりは、話題逸らしです。たとえそれが意識的であれ無意識であれ、このような議論は虚しいものです。では、どうすれば良いのか。

 

はじめに、自分が無意識のうちにこのような技法を用いていないか、気をつけましょう。人間は自分の持っている技術を全て理解しているわけではありません。自分のコントロールは自分で行いましょう。

 

次に、相手が無意識のうちにこのような手法を用いていると判断した場合には、その旨を落ち着いて指摘し、論点を元に戻しましょう。気づいているあなたの方が余裕があるのですから、相手を誘導できるはずです。

 

最後に、相手が意識的にこのような手法を用いる場合、実りある議論は期待できません。時を移すか、別の方法を考えるのが得策です。無理して忖度したり妥協したりすれば、お互いにとって良くない結果をもたらすことになります。

 

人とのコミュニケーションに有用な技術はたくさんあります。技術ですから磨けば使えるようになるものですが、試験が無ければ学ぼうとしない人々や、試験で使えなければ価値がないと考える人々がいます。一体何のために生きるのか。みなさんには自由を死守して欲しいと思っています。