朝の話|辻家神父

2026年10月10日

自分を伸ばす秋

 おはようございます。スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋ですね。そして、勉強の秋でもあります。過ごしやすいこの季節は、自分を伸ばすにはぴったりの時です。


 ところで、皆さんは「自由」という言葉から、どんな姿を想像しますか。「親や先生に何も言われず、自分の好きなように過ごすこと」と思う人もいるかもしれません。学校から帰って、勉強は後回しにして、スマホで動画を見たり、ゲームをしたりする。好きなことをしているのだから、一見すると自由に見えます。でも、本当にそうでしょうか。気がついたら、「ちょっとだけ」のつもりが一時間、二時間たっていた。そんな経験はありませんか。自分で選んでいるつもりでも、いつの間にか何かに流されてしまっていることがあるのかもしれません。


 ドン・ボスコは、若者たちに、こんなことを伝えています。「悪魔が若者たちに仕掛ける最大の罠、それは怠惰です。」少し厳しい言葉ですね。でも、これは、ただ「怠けるな」ということではありません。楽な方へ、楽な方へと流されていると、自分で自分の人生を選ぶ力が弱くなってしまう、ということです。


 聖書にも、「あなたがたは、自由を得るために召し出されたのです」(ガラテヤ5章13節)とあります。本当の自由とは、何でも好きなことをすることではありません。「今、自分に必要なことは何か。今、自分がやるべきことは何か」と考えて、楽な方に流されず、自分の意志で選ぶことです。だから、勉強も自由につながっています。勉強から逃げてだらだら過ごすのと、「今日はここまでやろう」と決めたことを終えて、すっきりした気持ちで過ごすのとでは、どちらが「今日はいい一日だった」と思えるでしょうか。


 ドン・ボスコが大切にしたのは、勉強や自分の務めにしっかり取り組むこと、そして喜びを持って生活することです。やるべきことには、しっかり取り組む。そして、楽しむときには、思い切り楽しむ。そうした生活を自分で選び、充実させていくことが、本当の自由なのだと思います。
今日、ふとした時に、自分に問いかけてみてください。「今、自分で選んで動いているか。それとも、何かに流されているか。」自分の人生のハンドルをしっかり握って、今日一日を充実した楽しい一日にしていきましょう。 

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