朝の話|阿部神父
2026年02月20日
機械時計、クォーツ時計、ソーラー時計
皆さんは、どんな腕時計を身につけていますか。私は機械時計を使っています。ゼンマイ式ですので毎日同じ時間に竜頭を手巻きで操作して巻いています。
私はクォーツ時計やソーラー時計は使わなくなりました。クォーツ時計は二年ごとに電池を交換しなければならず、毎回電池代がかかり、電池交換担当者によるふとした扱いの粗雑さで時計に微妙な傷がつく危険性があります。それに時計の中身をいじられるのは内臓を抉られるようで嫌です。しかも時計専門店に出向くには往復の交通費もかかります。
ソーラー時計も定期的に長時間太陽の光に当てる手間がうざいです。出張先のホテルの部屋の窓際の陽当たりのよい場所に時計を置いたまま、忘れてチェックアウトして、夜になって気づいてあわてて引き返してフロントに引き取りに行ったこともあり、交通費と時間を浪費しました。
結局は、三つのタイプのどの時計もそれぞれの面倒さがありますが、私は機械式の腕時計と懐中時計を使用しています。毎日、手巻きするのは大変ですが、自己責任でできますので、それがよいのです。クォーツ時計もソーラー時計も電池交換担当者や太陽の光にゆだねるしかなくて、自分では何も関与できません。しかし機械時計ならば自分で自発的に竜頭を操作してゼンマイを巻けます。毎日一定の時間に丁寧に竜頭を巻くことで、その時間が時計とのかけがえのない関わりのひとときとなり、大切に機械を扱う独特な「ゆとり」を生み出します。時計好きな人間にとっての「至福のひととき」です。時計マニアにしかわからない「粋な時間」なのです。言わば他人が入り込めない「自分独自の時間」を手に入れました。ちょうど野球選手がホームランを打つ前に独自の動きをしてからピッチャーの前に立つのと似ています。自分なりの「げんかつぎ」です。しかも交通費や経費もかからず、自分の裁量でメンテナンスを続ければ何年でも使いこなせる機械時計は圧倒的なコストパフォーマンスのよさを備えます。さて、皆さんにもこだわりはありますか。
